種銭というものをご存知でしょうか?よく「お金は低い方には流れない」とか「お金はお金のある方に流れる」とか言います。つまり、お金が今あるところにこそお金が集まってくるという例えです。

ところがお財布の中身が空っぽだったりすると、もしもお金が入ってきてもまたすぐ出て行ってしまうという悪循環に陥ります。それを防ぐため、またお金にたくさん来てほしいので予備のお金=種銭をお財布にいつも入れておく、というものです。

本物のお金を使う時に効果的な種銭とは?

種銭の考え方にもいくつか種類があります。

使わない

こちらは一万円札などを使わずに、ずっとお財布に入れておく方法です。普段使えないように小さく折りたたんで、カードポケットに忍ばせておく、といったやり方が一般的で「もしもの時用」のものを用意しておくという意味合いもあるようです。

気持ちに余裕がないとお金はどんどん逃げていくけれど、いざというときだって平気だ、という気持ちがお金を呼び込むことにもなるようです。

「100000000」に見えるように折りる

折り方も「100000000」に見えるように左右をくっつけて折ると、見間違ったお金たちがいっぱい寄ってくるかも、という方法もあります。

ただ、あまり小さく折りたたむと、小さく縮こまったお金はあまりお友達を呼ばないようでおすすめ度は低いです。

また、本物のお札で遊ぶようなことをしていたり、いざ使うときにしわがたくさんある、つまり傷がついたような状態のものはあまりよくないとされるので注意しましょう。

お札の番号にこだわる

お札の番号にこだわって種銭にする場合もあります。末尾が「5Z」の一万円札を金の紙に丁寧に包んでお財布に忍ばせておくと、ピカピカしたものが大好きなお金たちが寄ってくるという話もあります。こちらは、お金の番号を一つ一つチェックするという行為が、お金を無造作に扱わないで大切にする意識を生むからよいとされています。

ほかに「本当はあと1万円あるけれど、あのお金は使っちゃいけないもの」と自制する習慣ができ、お財布にあったらあっただけ使うという習慣をなくすのがよいといわれています。お金が寄ってくる以前に出ていかない習慣も身につけないと、手元には残らないということでしょう。

普段使うお札も、向きをそろえて入れておく、出口に向かっていかないよう頭が上になるようにそろえておく、すると出すときには相手にお札の顔が正しい向きで渡され、礼儀正しい人にはまたお金が返ってくる、などとする説もあります。

お金に余裕がない方でも気軽に代用できる種銭

フェイクのお金で呼び込む

それこそ「一億円札」「10億円札」などと印刷されたフェイクのお金を入れておくというものです。100万円札の束に見えるようなもの(もちろん本物はゼロ)だったり、友人との間でのちょっとした「ネタ」として使えるようなグッズを利用するものです。

中には「一番上と一番下だけ本物で、中は偽物」という、ドラマで使われているようなものを自作する人もいるようですが、こちらは人に見せることを前提としたもので「そんなに金が欲しいなら仕事紹介してやるよ」などとコミュニケーションをとるものととらえている場合が多いようです。

お金は本物と偽物の区別がすぐつきますし「仲間じゃない何かがいっぱい入っている」財布はあまり本物のお金にはウケがよくないかもしれません。あくまでもコミュニケーションツールとして楽しく利用するのがよいようです。

もちろん、ずっと中に入れっぱなしで汚く汚れたものはお勧めできません。


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神頼みで呼び込む

日本において幸運を呼び込む神様「七福神」について、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。もとは仏教に関連した神様たちだったのですが、日本の風土に合わせて土着の神様と混ざり今のような形になったとされています。7人もいる幸運の神様たちが船に一堂に乗ってやってくる図など目にしたことがあると思います。その中の「大黒様」はその字から「大国主命(おおくにぬしのみこと)」と混同され、食べ物や財物を呼び寄せる神様とされています。

ですから、大国主命を祭っている神社ではよく「種銭」と呼ばれるものが用意されています。

そもそも種銭とは銭、つまりお金を作るときに使われる鋳型の事だったり、これからお金を増やすための最初の資金、といった「初めのお金」です。そのお金を神様が授けてくださるということは、まさに金運上昇には欠かせないアイテムといえるでしょう。

各神社によって種類は様々で、五円玉に糸が通してあったりお札がつけられているものや、オリジナルの銅貨、金貨や小判のようなものだったりするようです。中には「封を開けないで大切に奉る」ほうがよいものもあります。

種銭からお金を育てるために大切なこと

いずれにせよ「お金を大切に扱う」ことで、通常のお金のやり取りも注意深くする、お金に踊らされるのではなくお金に真摯に向き合う気持ちを大切にすることを思い起こさせてくれるものです。